「わ…」
少し歩くと広がった、目の前のグラウンドに思わず目を奪われた。
広い。
小学校のグラウンドのはずなのに…広すぎる。
あの日使った競技場並に、広い。
…何人かの生徒がちらほら走っている様子も見えて。
あたしの陸上愛心が芽生えずにはいられず、思わずフェンスに手を掛けて眺めていた。
「懐かしいな…」
…Swing your arms more!(腕しっかり振って!)
Look ahead!(前しっかり見て!)
部長らしい男の子が、いつか聞いたような言葉を部員達に飛ばしてる様子を眺めていると。
「…!」
「Who are you!(誰だ!)」
その視線に気付いた男の子が、軽く睨み付けながらこちらに走ってきた。
「わわわっ、I am not…」
「…ニホンジンカ?アナタ」