メロンソーダをすすりながらも、その目は真剣で一流検事のものだった。
「絶対に、罪に合った裁きを下してやる」
「…あの、俺の分まで飲まないでくれます?」
呆れた表情で、取られたメロンソーダを奪い返した拓巳。
だけどそれはもう既に半分以上飲まれていて。
…拓巳は一つため息をつくと、テーブルのベルを押してもう一つメロンソーダを注文した。
「拓巳…診察は入ってないの?」
「今日は俺の担当日じゃないから」
拓巳は有名大学医学部に一発で合格して、今や大学病院で活躍している若手の医師。
主に小児科として、小さい子を担当することが多いらしい。
「さすが元部長。面倒見いいからね」
「いや、あいつ程じゃ…」