だから俺は…精一杯走ろうと思うんだ。



俺だけじゃない、他の皆も。



…日向に見せられる姿勢は、精一杯走る姿だけだから。




「各校の責任者は…」


「あ、呼ばれてる」



本部に呼ばれて、俺と柚は手続きをしに向かった。



…一瞬だけ再び振り向くと、日向の目はどこか懐かしそうにフィールドを見つめていた。



「どしたの?」


「…や、何でもない」



柚にそう微笑んで、その背中を押した。





゙一緒にこのフィールドを駆け抜けたかっだ



その共通の思いだけは



…俺達の中だけに、しまっておきたかったんだ。