くくっ、と笑いながらスポーツドリンクを一口飲むと。 …拓巳は蓋を閉めながら、「歩けるようには…なったって?」とさり気なく聞いてきた。 「うん。…明日はおばさんが車で競技場まで送っていくって」 「…そっか」 「頑張ろうね」 あたしは汗を拭くタオルを拓巳に渡して、微笑んだ。 「…今度は拓巳達が、希望になるんだよ」 雲一つない青空。 明日も同じくらい晴れるらしいという。 …誰ともなく、果てしなく広い青空を見上げて。 眩しい光に目を細めていた。