「先輩」
「んっ?」
「お別れ会、いつ催したらいいですか?」
「…あ。一応引退してたんだっけ、俺達」
いや、笑ってる場合じゃ…
…呆れるあたしに軽く微笑んで、雄大先輩は参考書をパラパラと捲った。
「来週辺りからはもう行かないよ。さすがにな」
「…先輩、何学部目指してるんですか?」
手にしている参考書からはよく分からなかったから。
…そう尋ねると、雄大先輩はよくぞ聞いてくれたとばかりに胸を張った。
「法学部。」
「…え!?」
「…や、本気だよ」
確かにその目は真剣で。
…続いて先輩は国公立大の、法学部の赤本を取り出した。
「法律に関わる仕事につきたいんだ」
「なんでまた…?」