「うん。とりあえず…調べてみる!」
「おー、頑張れ」
ポンポンとあたしの頭を撫でる日向の手が、なんだかくすぐったかった。
「もう…小さい子扱いしないでよ」
「…だな。柚も大人になったよな」
てっきり、「まだ小さいだろーが」って言われると思ったのに。
…日向はなんとも言えない優しい表情で、あたしから手を離した。
「っ…?」
「もう将来のこと考えてたんだもんな。…この前まで、アリさえ恐がって泣いてたくせに」
「っ、いつの話よっ」
「ほんの少し前だっつの」
…聞きたい。
だけど、どうしても躊躇う。
――――゙日向の夢は何?゙
…あたしがそう聞くのは、あまりに酷すぎる気がした。