「…浪人決定だな」
「ですね」
「ああ…言うなって…」
あ…一応気にしてるんですね…
浪人決定、というか浪人済みの隆史先輩は、相変わらず部室に住み着いていて。
両手を広げて、日向を迎えた。
「おかえり、日向」
「……なんでまだいるんすか?」
「ご挨拶だな」
「あ、留年?」
「黙れこのヤロ」
変わらないやり取りが懐かしかった。
「拓巳、笑ってないで部長を庇えよ!」
「いや、部長じゃなくで元゙部長ですし?」
「部長は俺ですし?」
雄大先輩も
他の先輩達も、隆史先輩も、あたしも。
…そして日向も。
やっと同じ時間の中に戻ってきた。
そんな気が…した。