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「何、人の顔見つめてんだよ」


「それは日向が好きだか…ハイ冗談です!すんません」



俺の首を締め掛ける日向に手を上げて、降参のポーズを取った。



…久々に、日向と話がしたくなって。



俺は学校の授業を抜けて、病院にやって来ていた。



……って。





「何やってんだお前は…」


「今日の授業怠いのばっかでさ。出ても出なくても同じだし」



怠いの=国語、英語系。



理数系の俺に、ここまで怠い教科はない。




「ふーん。俺は、英語は好きだけどな」



日向は小さな机に置かれている赤い花に水を遣りながら、そう言った。




…まぁ、日向はな。



「日向は英語ペラペラだもんなー。昔から、そうだったのか?」


「んな訳ないだろ。俺は生粋の日本人だっつの」