「なんやそれ。恋バナですか?」


イッペー君はケラケラ笑う。


「人に聞かせるような恋してへんって」って。



「あの子は……?」

「あの子?」

「うん。150センチの子……」

「ああ……」

「その子とはどうなったの? 付き合ってたの?」



イッペー君は中庭をじっと見つめて、それからゆっくりと口を開いた。



「あれはなぁ……嫁にいった」


「……えっ?」



「先週。結婚した」