それを見たイッペー君はにんまり笑う。


「よっしゃ、食ったな。これで帳消し♪」


「ちょ……サイテー! 最悪! 何その悪徳商法みたいなやり方! こんなのいらないし!」


手元のアイスキャンディーをぐいぐい押し返そうとするけれど。


「あかん、一口食ったんやから! 返品不可です!」


イッペー君はあたしの手を持って、それを押し戻す。


「あっ、ホラ、マジで溶けるって。垂れるって!」

「う、うわああああ」


――パク


二口目。


もぉ、最悪。


なんなの、これ……。


「わははは」


イッペー君はゲラゲラ笑い出すし。