「可愛いやん。 サクラん♪……サクラん……サクラん……ぼ」


――シンッ

って沈黙。


そして。


――ジージージー……

セミの声だけが教室に響く。



「りっ……リアクションに困るんですけど、先生。また思いつきだけでしゃべってるでしょ?」


そう突っ込むと。


「わははは」

って体をのけぞらせて笑う。


はぁ……。

ほんとに、コノヒト、先生なのかな。




「サクラん、夏休みのご予定は?」


急に話題をふるイッペー君。

イッペー君の話って時々脈略もなく始まるからビックリする。