「うーい。じゃ、これ、最後の課題なー。ちゃんとやれよー」


イッペー君は先生のくせにかなりいい加減。


絶対ちゃんと数えてないでしょ?

適当に振り分けたプリントを1列目の席の子に渡していく。



案の定。


「イッペー君、こっち足りませーん」

「こっちは余ってまーす」


最後尾の席の子達から不満の声が上がる。


「アホぉ。んなん、適当にそっちで帳尻合わせたらえーやん」


って。

ほら、いい加減。


そしてまた“アホ”。


まったく。


国語教師らしからぬ不適切な発言だ。





ん?


あたしは手にしたプリントに目をやった。


何これ。