1階の渡り廊下からは、そのまま中庭に出られるようになっている。


ただし、上履きのままだけど。



「もー……芙美ぃ」


芙美の鞄を胸にかかえたまま、あたしもとりあえず中庭に出る。


いつの間にか、芙美は中庭の中央に立っていて、みんなに取り囲まれている。

どうやら新参者の芙美が鬼になったらしい。


「イロイロイロイロ、何の色――?」


みんなが芙美に問いかける。

一瞬こちらを見て、にんまり笑った芙美の声が中庭に響き渡った。



「ペパーミントグリーン!!」