反省なんてまるでしないその姿に思わずプッて吹き出してしまった。


その時、1歩前を歩いていた、芙美の足が止まった。


中庭の方をじっと見ている。


そういえば、さっきから中庭がやたらと騒がしいな……ってあたしも気になってたんだよね。


「イロイロイロイロ、何の色―?」

「黄色―――!! イーチ、ニー、サーン……」


校舎に跳ね返って響き渡る声。


「うおー」とか「きゃー」とか「黄色! 黄色!」って、


それぞれに叫び声を上げて

一斉に逃げ出す生徒。

なんだか騒然としている。




「色鬼だ……」


芙美が呟く。