「んじゃ、そろそろ帰るわ」
「うん。気をつけてね」
二人同時に立ち上がってみて気づいた。
菊池君の言ったとおり、彼はまだまだ成長途中なのかもしれない。
たしかに1年生の頃と比べればグンと目線が上になっている。
きっと彼は今よりもさらに素敵な男の子になるんだろうな……って思う。
「あ……そだ」
ドアノブに手をかけた菊池君は何かを思い出したかのように振り返った。
「言っとくけど。
“今まで通りお友達で……”なんて調子のいいこと言うなよ。オレ、そこまで人間できてないから」
「うん」
わかってるよ……とあたしは小さく頷いて返事をした。
誰かを傷つけるってそういうことだ。
元通りになんて簡単には戻れない。
その覚悟があった上で、あたしは菊池君に自分の気持ちを伝えたのだから。
だけど菊池君はいつものように微笑んで
「じゃ、明日は学校来いよ」って言ってくれた。
「うん。気をつけてね」
二人同時に立ち上がってみて気づいた。
菊池君の言ったとおり、彼はまだまだ成長途中なのかもしれない。
たしかに1年生の頃と比べればグンと目線が上になっている。
きっと彼は今よりもさらに素敵な男の子になるんだろうな……って思う。
「あ……そだ」
ドアノブに手をかけた菊池君は何かを思い出したかのように振り返った。
「言っとくけど。
“今まで通りお友達で……”なんて調子のいいこと言うなよ。オレ、そこまで人間できてないから」
「うん」
わかってるよ……とあたしは小さく頷いて返事をした。
誰かを傷つけるってそういうことだ。
元通りになんて簡単には戻れない。
その覚悟があった上で、あたしは菊池君に自分の気持ちを伝えたのだから。
だけど菊池君はいつものように微笑んで
「じゃ、明日は学校来いよ」って言ってくれた。