あたしはガクンとうなだれた。


「……限りなくゼロに近い……です」


「それでも頑張るのかよ?」


「ううん」とあたしは力なく首を振る。


「もう、頑張り方がわからないんだ。
だけど……好きなの。
頑張り方がわからないのと同じぐらい、諦め方もわからないんだよ」



「……何だよ、ソレ。そんなの、ツラいだけじゃねぇか」


ハァとため息をつく菊池君。


「咲楽に好きなヤツがいることぐらい知ってた」


「え?」