「お前もさっき言ってただろ?
その時は、その時間がかけがえのないものだなんて気がつかないもんなんだよ。
それを大人が『今を大切にしなきゃダメだ』なんて言ったところで、正直その半分も伝わらんよ。
お前だって、大人になった今だから見えてきたものがあるんだろうけど、その時はその時で自分の信念で動いていたはずだよ」
「……ええ」
「生徒をちゃんと無事に卒業させる。それは当たり前のことだ。だけど、何をもって有意義な高校生活とみなすか……なんて、その基準は本人にしかないんだよ。
生徒はまだ“か弱い存在”ではあるけど、しなやかに生きてる。
手取り足取り、一から十まで導いてやらなくても、アイツらなりに、その都度悩みながらも自分で判断していく。もうそんな年頃だよ」
「……」
「オレは、それが自分で決めたことなら、後悔してもいいんじゃないか? とすら思うよ」
「後悔しても……いい?」
その時は、その時間がかけがえのないものだなんて気がつかないもんなんだよ。
それを大人が『今を大切にしなきゃダメだ』なんて言ったところで、正直その半分も伝わらんよ。
お前だって、大人になった今だから見えてきたものがあるんだろうけど、その時はその時で自分の信念で動いていたはずだよ」
「……ええ」
「生徒をちゃんと無事に卒業させる。それは当たり前のことだ。だけど、何をもって有意義な高校生活とみなすか……なんて、その基準は本人にしかないんだよ。
生徒はまだ“か弱い存在”ではあるけど、しなやかに生きてる。
手取り足取り、一から十まで導いてやらなくても、アイツらなりに、その都度悩みながらも自分で判断していく。もうそんな年頃だよ」
「……」
「オレは、それが自分で決めたことなら、後悔してもいいんじゃないか? とすら思うよ」
「後悔しても……いい?」