「コホッ……」


あー……ダメだ。


思考回路がショートして、頭からプスプスって煙が出てきそう。

ズキズキとこめかみが痛い。



「それとも……」


芙美がまた口を開いた。


「愛子には“とりあえず付き合う”ことができない理由でもあるの?」


「……そんなのないけど……」


言葉を濁した。


あたしは相変わらず芙美にさえイッペー君のことを言えないでいる。



先生を好きだなんて……。

誰にも言えないよ。