「別に、誤解されててもいーって。オレら、もう終わってるし……」


「なんで?」


あたしは木村君に詰め寄った。

だけど木村君は目をあわそうとしてくれない。


「終わってないんじゃないの? 木村君の『I LOVE YOU』、まだ終わってなかったじゃん。彼女だって……彼女だって、終わってないから……だから木村君に会いにきたんじゃないの?」


「『I LOVE YOU』……って……」


木村君は手で口元を覆う。


「お前、蒸し返すなよ! せっかく忘れかけてたのに。はずかしーだろーが!」


「なっ、なっ、なっ……」


あたしはジャンプして木村君の頭をペシンっと叩いた。


「恥ずかしがってる場合ちゃうやろー! このドアホ!」