そうして現在に至る。



雪合戦で、イッペー君から裏切り者扱いされたあたしと芙美。


いったいどんなバツを受けるのかと、国語準備室のドアを開けた。

部屋の奥から聞こえてきたのは、イッペー君の声。


「アホっ! おまっ、それ焦げてるで!」

「焦げてる?」


なんじゃそりゃ……と、芙美と二人で顔を見合わせる。


クンクンと鼻を鳴らすと、匂ってきたのは……。


「お餅?」


「おー。入れ入れ」

「いらっしゃーい」


準備室の中にはさっき雪合戦をしていた男子達やそれから女子生徒も数人いた。


なーんだ。

呼び出されたのは、あたし達だけじゃなかったんだ。


……なんて、ちょっとがっかりしたりして。