夕飯と風呂をすませ、自室で眠くなるまで矢野先輩と電話で話す、至福の時間。
「八神、オレたちって付き合ってるんだよな?」
先輩から、唐突にそう聞かれた。
「俺はそのつもりですけど。」
「じゃあ、いつまでも『先輩』って呼ぶのやめない?」
…実は、俺も同じことを考えていたのだが、「先輩」以外になんて呼んだらいいかわからず、今に至る。
「じゃあ…、矢野さん?」
「んー、ピンと来ないな。」
「子供の頃のあだ名はなんでした?」
「ふつーに『一織』って呼ばれてたから、あだ名はなかったよ。あ、『いっちゃん』って呼ぶ親戚はいたかな。」
「いっちゃん!かわいいですね。
いっちゃん!」
「でも、お前にそう呼ばれるの、しっくりこない。」
「じゃあ、一体なんて呼べばいいんですか?!」
「ダーリン、とかハニーとか?」
「別にいいですけど、絶対無視しないでくださいよ?
てか、先輩の方こそ、俺のこと『八神』って呼ぶのやめませんか?」
「んー、八神は八神なんだよなー。
『ヤガミ』っていう愛称みたいな感覚。」
「ええぇ…。」
不服そうな声を出したら、先輩はちょっと考えて、
「じゃあ、どっちで呼ばれた方がキュンとするか、2択で選んで。」
と提案してくれた。
「まず選択肢1な。
『圭吾、おやすみ。』」
初めて下の名前で呼ばれて、顔がニヤついてしまった。
「いいですねぇ(笑)」
「次、選択肢2。
『八神、愛してるよ。』」
「…選ばせる気ないじゃないですか!」
「どっちがキュンときた?」
「選択肢2にも、下の名前を入れてくださいよ!」
「わがままだな。」
「公正な検証をしてほしいだけです!」
「…圭吾、愛してるよ。」
くぅぅぅ!!!!
俺は枕に顔を埋めて、のたうち回った。
「キュンどころか、危うく昇天しかけました!」
「圭吾がそう言うなら、これからは圭吾って呼ぶわ。」
「切り替え早ッ」
俺のことを下の名前で呼ぶ人はたくさんいるのに、大好きな人から呼ばれるとこんなにドキドキするものだとは。
俺も、先輩のことキュンとさせることはできるのだろうか。
「一織さん、俺も愛してます。」
「…やば。
もう一回言って。」
「一織さんのこと、宇宙一愛してます。」
今まで、憧れと尊敬を込めて「先輩」って呼んでいたけれど、これからは愛情と親しみも込めて「一織さん」と呼びたい。
しばらくは慣れなくてくすぐったいだろうけれど、いつか自然に呼べる日が来るのかな。
「八神、オレたちって付き合ってるんだよな?」
先輩から、唐突にそう聞かれた。
「俺はそのつもりですけど。」
「じゃあ、いつまでも『先輩』って呼ぶのやめない?」
…実は、俺も同じことを考えていたのだが、「先輩」以外になんて呼んだらいいかわからず、今に至る。
「じゃあ…、矢野さん?」
「んー、ピンと来ないな。」
「子供の頃のあだ名はなんでした?」
「ふつーに『一織』って呼ばれてたから、あだ名はなかったよ。あ、『いっちゃん』って呼ぶ親戚はいたかな。」
「いっちゃん!かわいいですね。
いっちゃん!」
「でも、お前にそう呼ばれるの、しっくりこない。」
「じゃあ、一体なんて呼べばいいんですか?!」
「ダーリン、とかハニーとか?」
「別にいいですけど、絶対無視しないでくださいよ?
てか、先輩の方こそ、俺のこと『八神』って呼ぶのやめませんか?」
「んー、八神は八神なんだよなー。
『ヤガミ』っていう愛称みたいな感覚。」
「ええぇ…。」
不服そうな声を出したら、先輩はちょっと考えて、
「じゃあ、どっちで呼ばれた方がキュンとするか、2択で選んで。」
と提案してくれた。
「まず選択肢1な。
『圭吾、おやすみ。』」
初めて下の名前で呼ばれて、顔がニヤついてしまった。
「いいですねぇ(笑)」
「次、選択肢2。
『八神、愛してるよ。』」
「…選ばせる気ないじゃないですか!」
「どっちがキュンときた?」
「選択肢2にも、下の名前を入れてくださいよ!」
「わがままだな。」
「公正な検証をしてほしいだけです!」
「…圭吾、愛してるよ。」
くぅぅぅ!!!!
俺は枕に顔を埋めて、のたうち回った。
「キュンどころか、危うく昇天しかけました!」
「圭吾がそう言うなら、これからは圭吾って呼ぶわ。」
「切り替え早ッ」
俺のことを下の名前で呼ぶ人はたくさんいるのに、大好きな人から呼ばれるとこんなにドキドキするものだとは。
俺も、先輩のことキュンとさせることはできるのだろうか。
「一織さん、俺も愛してます。」
「…やば。
もう一回言って。」
「一織さんのこと、宇宙一愛してます。」
今まで、憧れと尊敬を込めて「先輩」って呼んでいたけれど、これからは愛情と親しみも込めて「一織さん」と呼びたい。
しばらくは慣れなくてくすぐったいだろうけれど、いつか自然に呼べる日が来るのかな。


