——どぎまぎ。
さすがに見れません……。
修了式を終え、春休みに突入した。
嬉しいはずなのに、この間スーパーで見た、世那くんとイケメンレジ店員さんの一コマが脳裏に焼き付いていて、もやもやする。
もやもやの正体は嫉妬、絶対そうだよね。僕だって、あんなふうに世那くんと冗談言い合いたい。
知り合って三週間足らずの僕には、あの関係が眩しく見えた。
……もっと、世那くんと一緒に過ごせたらいいのに。
『アイス食べにおいで』って言ってくれたけど……。連絡先を交換してないから、次の約束をする方法が偶然会うことくらいしかなかった。
今日は、世那くんを探して近所のコンビニやスーパーを歩き回った。
……いない。どこにいるんだろう。
あのイケメン店員さんと遊んでたりするのかな。
うわ、簡単に想像できちゃってショック。
絵になりすぎるよ……。
そんなことをぐるぐる考えていた僕は、弱気な自分を洗い流したくて銭湯に来た。
サウナで汗と弱気を流して、水風呂でしゃきっと気合い入れちゃおう!
そう意気込んでサウナ室の扉を勢いよく開けた。熱気のなかに入ると、お客さんが一人いるのが見えた。
サウナハットを深く被り、両肘を膝の上に置いて、じっと床の方を向いている。
そのお客さんから少し距離をとって座った。
サウナではいろいろ考えない派。
蒸気をぼんやりと見ていたとき、椅子がぎしっと軋む音がした。隣の人、もう出るんだな。
「おお! りっちゃん!」
「わぁ……! ……え⁉︎ 世那くん⁉︎」
急に声をかけられて、身体がびくっと跳ねた。
声の主は、探し求めていた世那くんだった。
会いたかったよ、世那くん……って待って! 裸じゃん!いや、サウナだから当たり前なんだけど、裸じゃん!
思わず、世那くんから目を逸らす。
すると、世那くんは僕の隣に座って、「ちょっと久しぶりっすね」と言った。
世那くんの身体が、視界の端にちらっと入る。
見れない、見れない! 僕は世那くんの方を見ずに答えた。
「そ、そうですね。世那くんもう出る時間ですか?」
「あー、そうだった。水風呂入って休憩するから、ベンチで待ってるね」
そう言って、世那くんはサウナ室から出て行った。
僕は十分も経たないうちにサウナ室を出て、水風呂でしっかりと身体を冷やした。世那くんを見て、また火照ってしまうかもしれないから。
外の休憩スペースの扉を開けると、目を閉じて天を仰ぐ世那くんがいた。
「……世那くん?」
遠慮がちに声をかけた。
「りっちゃん! おいで」
と言って、座っているベンチの隣をトントンと優しく叩いた。
さすがに見れません……。
修了式を終え、春休みに突入した。
嬉しいはずなのに、この間スーパーで見た、世那くんとイケメンレジ店員さんの一コマが脳裏に焼き付いていて、もやもやする。
もやもやの正体は嫉妬、絶対そうだよね。僕だって、あんなふうに世那くんと冗談言い合いたい。
知り合って三週間足らずの僕には、あの関係が眩しく見えた。
……もっと、世那くんと一緒に過ごせたらいいのに。
『アイス食べにおいで』って言ってくれたけど……。連絡先を交換してないから、次の約束をする方法が偶然会うことくらいしかなかった。
今日は、世那くんを探して近所のコンビニやスーパーを歩き回った。
……いない。どこにいるんだろう。
あのイケメン店員さんと遊んでたりするのかな。
うわ、簡単に想像できちゃってショック。
絵になりすぎるよ……。
そんなことをぐるぐる考えていた僕は、弱気な自分を洗い流したくて銭湯に来た。
サウナで汗と弱気を流して、水風呂でしゃきっと気合い入れちゃおう!
そう意気込んでサウナ室の扉を勢いよく開けた。熱気のなかに入ると、お客さんが一人いるのが見えた。
サウナハットを深く被り、両肘を膝の上に置いて、じっと床の方を向いている。
そのお客さんから少し距離をとって座った。
サウナではいろいろ考えない派。
蒸気をぼんやりと見ていたとき、椅子がぎしっと軋む音がした。隣の人、もう出るんだな。
「おお! りっちゃん!」
「わぁ……! ……え⁉︎ 世那くん⁉︎」
急に声をかけられて、身体がびくっと跳ねた。
声の主は、探し求めていた世那くんだった。
会いたかったよ、世那くん……って待って! 裸じゃん!いや、サウナだから当たり前なんだけど、裸じゃん!
思わず、世那くんから目を逸らす。
すると、世那くんは僕の隣に座って、「ちょっと久しぶりっすね」と言った。
世那くんの身体が、視界の端にちらっと入る。
見れない、見れない! 僕は世那くんの方を見ずに答えた。
「そ、そうですね。世那くんもう出る時間ですか?」
「あー、そうだった。水風呂入って休憩するから、ベンチで待ってるね」
そう言って、世那くんはサウナ室から出て行った。
僕は十分も経たないうちにサウナ室を出て、水風呂でしっかりと身体を冷やした。世那くんを見て、また火照ってしまうかもしれないから。
外の休憩スペースの扉を開けると、目を閉じて天を仰ぐ世那くんがいた。
「……世那くん?」
遠慮がちに声をかけた。
「りっちゃん! おいで」
と言って、座っているベンチの隣をトントンと優しく叩いた。



