駅まではついてきたエイルと別れて、私は会社へ向かった。
会社では三好さんの機嫌が少し悪かった。
私はただただ平謝り。
「ごめんなさい!」
「思春期こじらせてて!」
「まあ、いいわよ。もう」
三好さんはそこまで怒ってはいなかった。
そんな慌ただしい幕開けで業務に就いた。
・・あ!
家にお昼を食べる物、何にもなかった。
エイル大丈夫かな……?
「櫻来さん、これお願いします」
「あ、ハイッ」
いけない、仕事仕事。
・・エイルに鍵、渡してたよね……?
「櫻来さん、電話入ってるよ」
「ハーイ!!」
・・エイル、ちゃんと留守番できてるかな?
「櫻来さん!」
「は、はーい」
・・・・・
・・・・・
気付けば就業時刻。
「残業する人、申請忘れないで下さい」
「私、帰ります」
はっ。
思わず口に出してしまった。
「・・珍しいね。櫻来さんが帰宅宣言するなんて・・」
「そう言えば今日、そわそわしてたし、よく笑ってなかった?」
後ろで何か言われているのは分かっていたけど、私は構わずタイムカードを押した。
「きっとエイル、お腹空かせてる」
でも、私の生活水準で寄って行けるのはココくらいだった。
「牛丼の並と特盛をひとつずつ、それとみそ汁二つ、テイクアウトでお願いします」


