「どうしたの、櫻来さん? 大きな声出して」
声を掛けてきたのは、同僚の三好さん(女性)だった。
「えっ! ああっ……」
「こ、これは……ですね。。」
マズイ!
早く取り繕え!
なんて言う!!?
「そちらは甥御さんか誰か?」
・・そ、そうくるかー!
「あっ、ええ。兄の子なんです」
「あら、イケメンねー」
「大人しい」
大人しい……?
振り向いてエイルを見る。
無表情。
喋らない。
三好さんに目も合わせない。
・・・・・・??
こんなだったっけ……?
いや! 違う!!
明らかにさっきまでと態度が違う。
「行こ、眞琴さん」
エイルは私の腕を引いて歩き出した。
「ちょ、ちょっとエイル!!」
「あ、あの、では後程。会社で……失礼します」
慌てて私は三好さんに挨拶をした。
「エ、エイル」
「愛想良くしろとは言わないけど、あんまりだよ!」
手を引くエイルに私は言った。
「眞琴さん、僕あの人嫌い」
「だって、あの人。眞琴さんのこと見下してる」
えっ?
いや、心当たりはある。
彼女はいつもマウントを取ってくる。
「あの人、自分より上か下かで人を判断してるから嫌い」
「それより早く会社行こ!」
こ・・こいつ……。
エイル……ん!?
「ちょっと待て!」
「あんたはお留守番よ!!」
「なんで~?」
「何でじゃない!!」


