扉が開いた。
その先から聞こえる、祝福の音の数々。
そして、ベールダウンの儀。
「遙花……」
「お母さん……」
「今度こそ、幸せになるのよ」
「うん……っ」
堪えきれず溢れ出した思いと共に、遙花は玲の元へと続く道を踏みしめるように歩く。
その隣には、涙顔の父。
そして、玲と遙花の父が対面。
「来てくださったんですね」
「当たり前だ」
「即決出来なかったのに?」
「なかなか口達者だな」
「職業病です」
「性格だろう」
「言いますね」
「言われっぱなしなのは悔しいからな」
「ちょっと、二人ともやめてよ」
遙花の制止に、周囲が和む声。
「……娘を、頼む」
「はい」
そして、誓いの時。
「アンタたち。これからは夫婦として、蒼生君の親として、幸せいっぱいな家庭を築いていくことを……さあ、みんなの前で誓いなさ~い!」
ジェームズが牧師風の衣装をまとい、六法全書を広げながら促す。
「言われなくても誓います」と玲。
「今も充分幸せだけど……もっと、幸せになることを誓います」と遙花。
「幸せいっぱいの二人に拍手よ~!」
再び祝福の嵐。
そして。
「それでは、ここでかわいらしいリングボーイの登場! 蒼生君、いらっしゃ~い!」



