Over the EDEN ―夢の向こう側へ―

「ねえ、若葉。知ってたの?」
「まあ……ね。詳しくはわからないけど、私はいつも近くで見ていたから、何となく」
 唯一メンバーには加わることのなかった若葉は、ステージ上の装花と演出を担当する裏方に。

「音響と照明はアタシたちに任せなさいな」

 実は、ジェームズはライブなどの音響スタッフとして長年勤めていた経歴があった。そのため、音のバランスやミキシングにはかなりこだわりがある。
「元看護師をなめんじゃないわよ。これでもアタシは、執刀医の助手も何年か務めてたんだから。照明の当て方くらい、造作もないわ」
「姐さん、その設定はちょっと無理があるわ」
「いいじゃない。アタシだってそれっぽく参加してみたかったのよ」
「まあ、楽しければそれでいいんだけど」
「それよ、それが大事」

 そうこうしているうちに、エディが何かを取り出した。

「実は、今回の計画のために一曲書いてみた。今からデモを流すから。ジェームズ、いいかな」
「もちのろん、よ」

 EDEN時代の楽曲に加え、新時代のEDENのオリジナル曲をエディが書き下ろしたという。

 エディは、歌の詞がプリントアウトされた用紙を配る。