次の日、俺は悠臣より早く起きて、さっさと学校へ行く準備を済ますと、目を覚ました奴に、明るく笑ってみせた。
「おはよ。昨日は悪かったな、先に食堂行くぞ」
「…………」
寝起きでぼーっとしていた悠臣は、昨夜の話はもうこれで終わり、蒸し返すなと、俺が言外に言っていることにすぐ気がついて、困ったような目を向けてくる。
心配するような、気遣うような視線。
俺が明るく笑ってみせると、諦めたのか、安心したのか、軽く息を吐いて、ベッドから降りる。
「俺もすぐに行くから、席取っといて」
「おう」
軽く手を挙げて、さっさと部屋を出て、これでようやく、体育祭からずっと引きずっていた複雑な感情と、悠臣にどう接したらいいのかという戸惑いを、払拭できたように感じた。
(あいつが俺に抱いている思い……「仲の良い友だち」に、俺も戻れる気がする)
今すぐは無理でも、少しずつ——いつかは、きっと。
昨晩、一晩中泣いて割り切ったついでに、駒沢先輩とも、自分でちゃんと話を付けようと思った。
心の中で嫌だと思っていても、口にすることが出来ず、甘んじて『お姫様』ポジションを受け入れていた自分が嫌で、高校では変わろうと思ったのに、結局変われていなかった。
大切な時に、俺はやっぱり自分の気持ちを、きちんと言葉にすることができなかった。
駒沢先輩と再会して、それを痛感したので、ここから変わろうと思う。
今からでも変われると思う。
(出来ることから一つずつ……)
そう決意することが出来たのは、昨晩悠臣が、頼ろうとする俺をきっぱりと突っぱねてくれたからだと思うと、あれほど辛くて苦しかった事実にも、感謝の思いが芽生えた。
「おはよ。昨日は悪かったな、先に食堂行くぞ」
「…………」
寝起きでぼーっとしていた悠臣は、昨夜の話はもうこれで終わり、蒸し返すなと、俺が言外に言っていることにすぐ気がついて、困ったような目を向けてくる。
心配するような、気遣うような視線。
俺が明るく笑ってみせると、諦めたのか、安心したのか、軽く息を吐いて、ベッドから降りる。
「俺もすぐに行くから、席取っといて」
「おう」
軽く手を挙げて、さっさと部屋を出て、これでようやく、体育祭からずっと引きずっていた複雑な感情と、悠臣にどう接したらいいのかという戸惑いを、払拭できたように感じた。
(あいつが俺に抱いている思い……「仲の良い友だち」に、俺も戻れる気がする)
今すぐは無理でも、少しずつ——いつかは、きっと。
昨晩、一晩中泣いて割り切ったついでに、駒沢先輩とも、自分でちゃんと話を付けようと思った。
心の中で嫌だと思っていても、口にすることが出来ず、甘んじて『お姫様』ポジションを受け入れていた自分が嫌で、高校では変わろうと思ったのに、結局変われていなかった。
大切な時に、俺はやっぱり自分の気持ちを、きちんと言葉にすることができなかった。
駒沢先輩と再会して、それを痛感したので、ここから変わろうと思う。
今からでも変われると思う。
(出来ることから一つずつ……)
そう決意することが出来たのは、昨晩悠臣が、頼ろうとする俺をきっぱりと突っぱねてくれたからだと思うと、あれほど辛くて苦しかった事実にも、感謝の思いが芽生えた。



