昼休憩が終わってすぐの応援合戦は、応援団が中心となって、全寮生一丸で行われた。
三つの寮が、それぞれ決めたテーマに沿った衣装を着て、横断幕や団旗をバックに、応援合戦を繰り広げる。
「フレ—フレー楓寮!」
これで声が枯れてもいい覚悟で声出ししたし、今まで練習してきたものを全て出し切るつもりでダンスも踊った。
結果は、最後の優勝寮発表と一緒に公表されるので、まだお預けだが、一番良かった手応えはあった。
「みんなお疲れー! お疲れさまー!」
笑顔で団員の中を練り歩く奏先輩は、地面に着きそうなほど長い鉢巻を締めて、同じ色の襷をかけた学ラン姿だ。
応援団の他の連中と同じ格好のはずなのに、全てが少し大きめで、折り返した袖や裾が可愛い。
同じように中谷も、ぶかぶかの学ランという可愛い格好をしていた。
サイズはきっちり測っていたと知っているので、わざと大きめに作った押上の采配ということなのだろう。
その押上と、嬉しそうに何かを話していた中谷が、俺に駆け寄ってくる。
「宝田くん、お疲れさま! 借り物競争行くでしょ? 一緒に行こ」
「おう」
中谷は応援団の衣装のまま出場すると言うが、俺は着替えると告げた。
「えーすごく似合ってるのに」
「お前が言うな」
「ごめん……でも本当だよ?」
俺が着ているチアガール衣装は、もともと中谷が着るはずだった。でも降りることになったため、俺が着ているという経緯を、中谷が冗談交じりに話題に出来るようになってよかった。
悠臣もそう思っているだろうなと姿を探してみたが、見当たらない。
(もう着替えに行ったのかな……)
今、目が合うと、恥ずかしくてどうしていいかわからないとわかっているのに、居ないなら居ないで寂しく思ってしまう自分がいる。
(俺は何がしたいんだ……)
自分でもよくわからない。
でも今までの関係が心地よくて、大切で、変わってしまうのは嫌だなという思いは確かにあった。
三つの寮が、それぞれ決めたテーマに沿った衣装を着て、横断幕や団旗をバックに、応援合戦を繰り広げる。
「フレ—フレー楓寮!」
これで声が枯れてもいい覚悟で声出ししたし、今まで練習してきたものを全て出し切るつもりでダンスも踊った。
結果は、最後の優勝寮発表と一緒に公表されるので、まだお預けだが、一番良かった手応えはあった。
「みんなお疲れー! お疲れさまー!」
笑顔で団員の中を練り歩く奏先輩は、地面に着きそうなほど長い鉢巻を締めて、同じ色の襷をかけた学ラン姿だ。
応援団の他の連中と同じ格好のはずなのに、全てが少し大きめで、折り返した袖や裾が可愛い。
同じように中谷も、ぶかぶかの学ランという可愛い格好をしていた。
サイズはきっちり測っていたと知っているので、わざと大きめに作った押上の采配ということなのだろう。
その押上と、嬉しそうに何かを話していた中谷が、俺に駆け寄ってくる。
「宝田くん、お疲れさま! 借り物競争行くでしょ? 一緒に行こ」
「おう」
中谷は応援団の衣装のまま出場すると言うが、俺は着替えると告げた。
「えーすごく似合ってるのに」
「お前が言うな」
「ごめん……でも本当だよ?」
俺が着ているチアガール衣装は、もともと中谷が着るはずだった。でも降りることになったため、俺が着ているという経緯を、中谷が冗談交じりに話題に出来るようになってよかった。
悠臣もそう思っているだろうなと姿を探してみたが、見当たらない。
(もう着替えに行ったのかな……)
今、目が合うと、恥ずかしくてどうしていいかわからないとわかっているのに、居ないなら居ないで寂しく思ってしまう自分がいる。
(俺は何がしたいんだ……)
自分でもよくわからない。
でも今までの関係が心地よくて、大切で、変わってしまうのは嫌だなという思いは確かにあった。



