初恋ラプソディ

「……え?」

 瑠花の声が震えた。

 男は気づかず続ける。

「なのに、キスくらいでいちいち嫌とか言われたら、こっちも冷めるわ」

「…………」

「瑠花」

 ボクは瑠花の方に顔を向ける。

 瑠花の顔から表情が消えていた。

 

「……あたしのこと」

 小さな声。

「それだけだったの……?」

 男は黙った。

 それが答えだった。

 瑠花の目に涙が溜まる。

「顔と……身体だけ……?」

「いや、そういう意味じゃ――」

「そういう意味じゃん……!」

 ぽろっと。

 涙が落ちた。

 胸の奥が、急に熱くなる。

「謝れ」

「あ?」

「瑠花に謝れ」

「うるせえな、お前!」

 次の瞬間。

 頬に衝撃が走った。

「律!!」