初恋ラプソディ

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

『初恋ラプソディ』は、ガーディナー律エリオット、十歳の初恋を描いた物語です。

 ずっと姉のような存在だった瑠花に彼氏ができたと聞いて、初めて胸の奥に生まれた、名前のつかない感情。

「自分には関係ない」と思っていたはずなのに、瑠花が傷つけば放っておけなくて、気づけば誰よりも必死になって守ろうとしている。

 そして、頬に落とされたひとつのキス。

 まだ十歳の律には、それが“恋”なのかさえ、きっとよく分かっていません。

 それでも、ヴァイオリンを奏でながら浮かんでくるのは、いつだって瑠花の顔。

 そんな小さな初恋の始まりを、少しでも微笑ましく見守っていただけたなら嬉しいです。

 律と瑠花の関係が、この先どんなふうに変わっていくのか。

 それは、もう少し未来のお話――。

 またいつか、成長した二人の続きを描けたらと思います。

 そして、本作から彼らの家族にも興味を持っていただけた方へ。

 律の両親・梨歩と亞紗斗が、過去を抱えながら惹かれ合い、結ばれていくまでを描いた
『Embrace it all―すべてを抱いて、生きていく―』

 成長した律が、母の左手に重なる二つの指輪の意味を知り、かつて亞紗斗が梨歩に伝えたのと同じ想いで、母の過去を受け入れる 『Embrace it all―未来の旋律―』

 梨歩や亞紗斗、そして若葉やエディたちの青春時代を描いた物語
『ブルーヘヴンの彼方に』

 も公開しています。

 律が生まれる前から続いてきた、彼らの恋や家族の物語をもっと知りたいと思っていただけましたら、ぜひ本作とあわせて読んでいただけると嬉しいです。

【新作のお知らせ】


①『君という夢を描いて The after story―Embrace it all―』を公開しました。
 これまで『Embrace it all』シリーズとして展開していた物語を、『君という夢を描いて』の続編として加筆・修正し、改稿した作品です。
 今回の改稿では、新たなエピソードも追加しました。
追加エピソードによって、これまでとは少し違った亞紗斗の一面も垣間見える内容になっています。
 そして今回は、少々コミカルな場面も加わりました。
 物語の大きな流れはそのままに、より深くなった人物像や、新しく加わった場面など、既存作品との違いも楽しんでいただければ幸いです。
〈加筆エピソード〉
 6話「幸せの足音」―愛し子―
 7話「日本とアメリカ、稀に大阪」―知られたくなかった秘密―

②『初恋、のちパパになる―憧れのあなたは母になっていた―』を公開しました。
 恋を知らずに生きてきた新米弁護士・神城玲が、再会したのは、かつて憧れていた年上の女性――そして、彼女の腕に抱かれていた小さな赤ちゃんでした。
 これは、玲にとって最初で最後の恋の物語です。
 戸惑いながら恋を知り、大切な人とその子どもを守りたいと願い、少しずつ絆を育みながら、やがて本当の「家族」になっていくまでを描いています。
『リーガルウェポン』から広がった、神城玲の恋愛編。
 恋に不器用な玲が、愛する人と子どもとともに歩んでいく姿を、ぜひ温かく見守っていただけたら嬉しいです。


 最後まで、律の小さな初恋の始まりを見届けてくださり、本当にありがとうございました。