私は明日も、あなたに落ちていく

 恋は、しない。

 たとえ、好きな人ができたとしても。

 いつか必ず――終わりが来るから。



  ☆

「……怖かった。

 誰かを好きになっても、いつかそうでなくなる日が来るんだって。

いつも終わりを連想しては、私には無理だって決めつけてた。

 もっと素直になれたら、どんなに楽だろうって思った時期もあった。

 でも、今の私は――たとえどんな終わりが来たとしても……エディさんのそばにいたい」

  ☆

 

 失う悲しみを背負ってでも――一緒にいたいと思えた人は。

  ☆


           「君が、好きだ」


  ☆

 あなただけだった。


 あなたに「好きだ」と言われた、あの日。

 嬉しかった。
 ものすごく。

 でも、同じくらい不安もあった。
 この幸せが、いつか終わってしまうんじゃないか、と。

 怖かった。


 それでも――私はあなたのそばにいたい、と思った。


 どこまでも優しくて、甘い。
 あなたといると、心が温かくなる。

 あなたが隣にいるだけで、すべての脅威から守られているような、不思議な安心感がある。


 まっすぐで、誠実で。

 いざという時には、毅然と立ち向かえる頼もしさも。

 儚げなようで、強靱な。

 柔らかいけど、時折見せるワイルドさも。

 私があなたに落ちて行くには充分すぎた。


 こんなにも、身も心も「捧げたい」と思ったのは、

あなたが初めてだった。


  ☆

「終わらせない」

「これからは、僕が君のそばにいるから」

「僕じゃ頼りないかもしれないけど、君を悲しませるようなことは絶対にしないって約束する。だから……」

「僕と、付き合ってくれないか」
 
☆

 恋を知らない私は……恋を知りたくても、知るのが怖い私だと気づかせてくれた。

 私は、恋がしたくなかったのではなく。
 私を心から好きだと言ってくれる人と、恋がしたかったんだ。



☆

「すごいなぁ。人のためにそこまで尽くせるなんて。ますます好きになっちゃうよ」

「大丈夫。きっと、大丈夫だから」


「行こう。どこの病院?」

☆


  会うたびに、好きだと言ってくれる。

  会うたびに、抱きしめてくれる。

  会うたびに、私の歩幅に合わせてくれる。

  あなたに大切にされていると思うほど、

  私はあなたに、惹かれていく。