木漏れ日の中の光

 私は店に入った詩を呆然と見つめていた。

 数分後

 詩は店から出てきた。

「翔月! 来て、来て!」

 詩は店のドアから顔を覗かせて、私に手招きした。

「あ、うん」

 私は返事をして、お店に駆け寄る。

 お店のドア前にいた詩のところへ行くと、詩は「入ろう」と私の腕を組んでお店に入った。

「え? どういうこと?」

 私は詩の耳元で聞く。

「ここね、いとこが働いてるんだ。事前に言えばよかったけど、驚かせたくて」

 フフフと詩は柔らかく笑っていた。

 店員さんがきて、席を案内された。

「少し待たせたかな。はじめまして、いとこの凛(りん)です。ここの店長やってます。今日は来てくれてありがとうね。詩、迷惑かけてない?」

 凛さんはメニュー表を小さなテーブルに置き、穏やかに笑った。

 笑った表情は詩と少し似ていた。

「いや、むしろ助けて頂いて、感謝してます」

 私がそう言うと、眉が上がって、目を見開いた。

「……そうなんだね。詩、よかったね。仲いい友達出来て。じゃあ、注文決まったら呼んで」

 凛さんは私たちに手を振って、キッチンへと戻っていた。

「……凛さん、優しいね」