木漏れ日の中の光

 やっと、放課後になった。

 私はテキストをロッカーにしまい込み、何も入っていない鞄を持ち、教室から出た。

 スマホを片手でスライドして、SNSを目で追った。

 数えきれない膨大な情報量を何気なく見ても、ため息が出る。

 自分には関係のない情報に頭がクラクラする。

 関係のないはずなのに、関係あるように見えるのは情報社会がそうさせているのか。

 それとも、私がそういう風な考えになったのか。

 どちらにしても、私は私しか分からない。

 手に持ったスマホから通知音が鳴った。

 タップして開いてみると、詩からだった。

 “もうすぐで玄関前につく”とメッセージに書かれていた。

「オッケーと」

 可愛い犬の了解ポーズのスタンプを送った。

 玄関前に私は着いたので、待っていると、ある女の子が声を掛けてきた。

「……水篠翔月?」

 フルネームで呼ぶ声に振り向くと、目を見張った。

 この顔は今でも忘れない。

 アイロンで巻いた髪に、細身の身体。

 すらりと伸びた手足で目が大きくて、整えられた丸顔。

 男性からしたら、女性の理想モデルだ。

「……姫野……唯?」

 私は恐る恐る、名前を口にした。