木漏れ日の中の光

「翔月って、もしかして、漣のファン?」

 私は少し肩を上げてから、声を出した。

「……うん、そうだよ」

 まぁ、グッズを見れば、すぐ分かるよね。

 だって、全部…漣じゃなくて、お兄ちゃんのグッズだもん。

 心の中の独り言を飲み込み、返事をした。

「いいよね、漣」

 唯はうんうんと頷いていた。

「そう、いいの! お兄……じゃなくて、漣はね、真面目なところがいいけど、ボケとツッコミも兼ね備えている。しかも、メンバーの仲間愛も強いところが好き」

 私は早口でお兄ちゃんのいいところを挙げた。挙げたら、きりがない。

 でも、それほどお兄ちゃんのアイドル姿が好きなんだ。

「ほんとに好きなんだね、漣のこと」

 唯は目を細めて、私の話をただ聞いていた。

「唯もでしょ。景のこと、好きなんだよね」

 私の問いかけに、唯はすぐ満面の笑みを浮かべた。

「うん、好き。景はね、私にとって生きる糧なんだ。ただ、存在してくれるだけで嬉しい」

 唯は思い出したかのように柔らかく微笑んでから、会計の順番が回ってきた。

 私も次の会計に呼ばれた。

 お互いに会計を終えると、すぐライブ会場へ急いだ。

「え? 嘘でしょ」