木漏れ日の中の光

 いやいや…手を出してくれる訳ないと思いながら、手をひらひらさせていた。

「よろしく」

 小指だけ出してきた。

 意外な行動に驚きながらも、私も小指を出して微笑んだ。

 それから、春休みに入った。

 三週間ほど休みがあり、何もすることがない。

 春休みの宿題として出された課題はあったが、特にやる気がなかった。

 家にいても、有給消化中の兄とグチグチと文句を言ってくる母がいるので家にいても退屈だ。

 玄関先で靴に履き替えてから、ドアを開けて外に出た。

 冷たい風があたり、セットした髪がボサボサになってしまった。

 ああっとポツリと呟き、髪を触ってほぐす。

 すぐに直るわけないので、スマホを取り出して、カメラのアプリをタップして鏡代わりに使った。

 少しだけ髪が直ったので、近くにあるコンビニに足を運ぶ。

「いらっしゃいませ」

 女性店員の明るい声が響き渡り、おにぎりやペットボトルがひしめき合って並んでいる姿に私は優しく微笑んだ。

 ただ並んでいる姿だけど、一つのものにみんなで仲良く整列するように並んでいる姿を見ると羨ましくなる。