木漏れ日の中の光

 志津香ちゃんの返信を既読無視して、まだ食べていないクレープをまたかぶりついた。

「美味しい」

 自分の気持ちを優先して、相手の一つひとつの言動は風のように流れる。

 掴みたいときは見えない空気を掴んで、自分の中に取り込んでいきたい。

 人やものでも、興味を持つものでも、嫌いなものでもたまに立ち向かっていきたい。

 目を逸らす前に、私が私でいられるのか問い続けていく。

「詩。クレープ食べた? 行こう」

「うん」

 私は駆けだして、翔月と唯の元へ行った。

「詩」

 私は翔月の後ろにいたので翔月は振り返って、笑顔を見せた。

 そんな時、「花染」との声がどこからか聞こえた。

 うん? と左右を見渡すと、鈴子がいた。

「……鈴子」

 私は遠くにいる鈴子を呼んだ。

「詩」

「どうしたの?」

 私は顔を窺うように聞くと、鈴子は口を開いた。

「…いや…詩に聞いてほしくて」

「え? なんで私?」

 私は自分を指で差して、聞き返す。

「……なんか、詩に話したくて…でも、詩には詩なりの事情があるのにとか思いながらも、詩いないか探しちゃった。アハハ」

 おかっぱ頭をかいて、鈴子は照れたように下を向きながら微笑んだ。