木漏れ日の中の光

 分かった。今日の放課後、会おう。

 私はその一言でニンマリと口もとを緩めた。

 その後、私はマスクを口もとまでずらして、授業を受けた。

 他のクラスメイトは私の顔を見ては友達とヒソヒソと耳打ちをしていた。

 私がマスクを少しずらしたことで、話は盛り上がっているのだろう。

 私だって、驚いている。

 外せている自分に。

 でも、そんな自分が誇らしい。

 私は頬杖をついて、ちょうどいいタイミングで先生がきた。

 私の心は観覧車のようにユラユラと回っていた。

 揺れている心はどこかまた消えそうなのに、誰かが手で整えている感じがした。

 今は大丈夫。

 多分と言いたいところだけど、多分はついてこない。

 多分。

 あ、使ったけど。そういう意味じゃない。

 今は、うん、大丈夫。

 私は頬杖をついたまま、先生の話を真面目に聞いた。

                       *

 放課後

 私は翔月と会うために、学校の玄関前で待ち合わせをした。

「……翔月」

 翔月は鼻先までマスクをずらしていた。

「うん、そう。少しマスク取れた。あれ? 詩も」

「そう。自然となんとかね」

 私も頷いて、翔月は私を抱きしめた。