木漏れ日の中の光

「詩のお母さんは認めたくないんだね。詩がマスクをずっとしてること。私のお母さんは最初びっくりしてたけど。なんかそれが慣れて何も言わなくなったんだよね。だから、詩のお母さん自身、なにか詩に理想求めているのかなって思った」

 翔月は思い出話を語るように空を見上げて言った。

「……そうなのかな?」

「本当のことは分からないけどね。親って、めんどくさいからね。私たちが思っているほど、甘くないって否定してくる。それは愛情とも捉えられるけど、視点を変えると独占欲になる」

 翔月はいつも以上にオトナの考え方を論理的に話し始めた。

 翔月は翔月なのに、なんだかオトナに見えた。

「翔月って、よく考えてんだね」

 私は空を見上げていた翔月を見て、聞いた。

「まぁ、そうかな。普通じゃない? 詩も思う所はあるでしょ?」

 翔月に尋ねられると、私は考え込んだ。

 私は母さんと兄さんとの関係はひとつの言葉では片づけられない。

 仲が悪い、優しくない、冷たい、家族? と他人から見たら、そう答えるだろう。

 私はどんな関係? と聞かれると、答えがでない。

 でも、ひとつだけ答えられる。