木漏れ日の中の光

 自分の考えを誰かに理解してほしい訳ではない。

 でも、共感はしてほしい。

 私は相手の言動に敏感だ。

 人が気にしないことも、気になってしまう。

 黒望先生はいつも通りに見えるが、少し落ち込んでいる。

 見えぬ暗い影が少し顔に浮かんでいる。

 なんか、あったのだろう。

 黒望先生には直接聞ける訳ではないので、私は観察をするだけだった。

 先生やクラスメイトの変化に気づくが、声を掛けない。

 いつもそんなに話していないのに、急に話しかけたら驚かれるのでやめている。

 大体、クラスメイトとは鈴子としか話さない。

 先生とは用事がある程度で話すくらい。

 まぁ、言われたら文句を言う人もいるだろうし、気づいてくれたと喜ぶ人もいるけど。

 私はあえて、言わないようにしている。

 めんどくさいことにならないように、危機管理を徹底している。

 私は椅子に座ったまま、テキストとノートを閉じて頬杖をついた。

 なにもせずに、目を閉じた。

 勉強したかったけど、クラスメイトを見たら、なんか疲れた。

 目を閉じて、そのまま眠りについた時、キーンコーンカーンコーンという鐘の音が鳴り響いた。