世界がこれほどまでに簡単に色を失うものだとは知らなかった。
あとに残されたのは、どこを見渡しても漆黒のような景色だけだった。
翌日からの学校生活は、私にとって拷問だった。
朝、教室の扉を開けるたびに、私の胃は絞るように痛んで吐き気がした。
「煌河くんおはよう!これ、今日の小テストの範囲なんだけど、一緒に見ない?」
響き渡る優奈の声。
あの日を境に、優奈は毎朝煌河くんの席に行くようになった。
彼女の綺麗な髪が、煌河くんの前に揺れるたび心が欠けていくように痛んでゆく。
「……おはよう」
ラジオから流れる音声を聞いているかのような声。
それでも優奈は少しも気にする様子はなく。
「やったぁ、じゃあここ教えて!」
そう嬉しそうに彼の顔を覗き込んでいる。
私はただ、机の上にノートを広げ、文字を見つめるフリをすることしかできなかった。
視線の端に映る2人の姿が、視界の端にくっ付いて離れない。
これまでなら、先生が黒板に向かってるとき、彼はよく振り返ってくれた。
目が合うと片目を細めたり。ノートに書いた落書きを見せてくれたりした。
彼との間だけに流れるあの時間が、私の退屈な高校生活のすべてだったのに。
あとに残されたのは、どこを見渡しても漆黒のような景色だけだった。
翌日からの学校生活は、私にとって拷問だった。
朝、教室の扉を開けるたびに、私の胃は絞るように痛んで吐き気がした。
「煌河くんおはよう!これ、今日の小テストの範囲なんだけど、一緒に見ない?」
響き渡る優奈の声。
あの日を境に、優奈は毎朝煌河くんの席に行くようになった。
彼女の綺麗な髪が、煌河くんの前に揺れるたび心が欠けていくように痛んでゆく。
「……おはよう」
ラジオから流れる音声を聞いているかのような声。
それでも優奈は少しも気にする様子はなく。
「やったぁ、じゃあここ教えて!」
そう嬉しそうに彼の顔を覗き込んでいる。
私はただ、机の上にノートを広げ、文字を見つめるフリをすることしかできなかった。
視線の端に映る2人の姿が、視界の端にくっ付いて離れない。
これまでなら、先生が黒板に向かってるとき、彼はよく振り返ってくれた。
目が合うと片目を細めたり。ノートに書いた落書きを見せてくれたりした。
彼との間だけに流れるあの時間が、私の退屈な高校生活のすべてだったのに。



