幻聴の中で

ら、三か月間寝たきりに近い状態が続いた。親は初めの内は優しかったけど、ある時寝ながら隣の部屋の話し声が聞こえてきた。お父さんが電話で喋っている様だった。話し相手は僕担当の営業の上原所長の様だった。「博ちゃんはいじめられているのですか」と聞こえた。電話が切れた後から実家でも幻聴が始まった。「裁判所に言っておくから」父は決まってそう言っていた。実家でもいじめられていた。でも逃げる場所を僕は持っていなかった。父の幻聴が怖くて近くの交番へ「助けてください」と飛び込んだ。お巡りさんがいてそれまでの僕の話を聞いてくれた。僕が話し終わった後、お巡りさんは僕の「手首を見せて」と言った。僕は一度手を静脈に縦にカミソリで切って血だらけになったことがあった。それを見せた。僕みたいなタイプの人が来るとリストカットをしたことがある人が多いようで、それを確認したかったようだった。お巡りさんには住所とか電話番号とかを伝えたので、後日様子を見に実家に来てくれた。そして僕の元気のない顔を見て「そんな顔しないで、楽しいことはいっぱいあるよ」と言ってくれた。僕は時間もあるし何かしたいと思ったのでゲームをやることにした。だけ