プロフィール

南博篤
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幻聴の中で
南博篤/著

総文字数/11,216

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統合失調症という病気にかかり、今まで当たり前の様に出来ていたことができなくなりました。障害者というと、自分の方が上みたいに感じていましたが、自分自身に降りかかるところをみると、それで初めて苦悩が始まりました。不公平だとか、自分は健常者なんだと思い、病気を受け入れる事に長い期間を要しました。周りにいる人の95%くらいは普通の人です。自分はその5%の方に位置すると思うと悲しくなりました。頑張って生きてきたのに、何が悪かったんだろうと、傷ついていました。この病気は遺伝でもある様ですが、どちらかというと後天的に罹患する事が多いようです。真面目で正義感の強くて純粋な人がかかる事が多いと聞いて、頑張った方が損じゃんと思いいつも泣いていました。丈夫な身体だったために、定期的に通院して、薬を飲む生活の時点で拒絶反応が出ていました。悲しい時に駆け込んだ、交番のお巡りさんが心配して、家に来てくれて「そんなに悲しい顔してないで、人生は楽しい事がいっぱいあるから、そっちに目を向けようよ」と励ましてくださいました。最初の頃の幻聴は職場だけだったのですが、我慢をしていたら、職場だけじゃなくて実家にいても聞こえるようになりました。それで、生活基盤の家と仕事の会社の両方が精神的に休まらず、追い詰められた様に、更に具合が悪くなってしまいました。そのため治療に専念するため、休職します。その後、入退院を繰り返していましたが、先生のアイデアでグループホームに退院する事になりました。あまり空きがないみたいで、半年待ってから退院先が見つかりました。その後、作業所に行ってリハビリしたりして、病気にかかって20年ほどですが、少しずつ回復していきました。精神的な薬は頭の働きがセーブされてぼーっとしてしまいますが、先生が言うには人間は元々ぼーっとした生き物で、社会の流れが複雑になっており、覚醒した状態を要求するため、そのギャップで精神障害者になる人が多くなってしまう要因にもなっているそうです。この問題は社会全体の問題でもあるようで、その一つとして、政府や国会で話し合われ、法律の形で精神の障害者雇用率が高くなったそうです。今が最大ではなく、徐々に障害者雇用率を増やしていくとの事で、今までは不公平だとばっかり思っていたのです。ですが、社会・福祉が味方をしてくれて、みんなの考えが変わってきているのだとも思いました。

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