「それ、柊太朗の勘違い」
「だけど、見て、こうで、こうだから」
昼休みの教室
僕は自分の肩や肘を動かしながら、今日2回も、宮世とぶつかった話を卓にしていた
卓の冷たい視線…
「だって変だろ?廊下はあーんなに広いのに、すれ違う時に、ぶつかったら」
「変。だから、たまたま」
「え?」
「これが、わざとだったら、変だろ」
「どういうこと?」
「あの宮世が、なぜ?わざと、柊太朗にぶつかりにくるんだ?怪奇現象か?」
「それは…」
「なになに?宮世の話?」
ハヤトが、好奇心ギラギラの目で合流してくる
「別に。柊太朗のいつもの変な話」
そう、言って、卓はどこかに行ってしまった
「いつものって…」
僕は、スネながら教科書をパラパラとめくる
ハヤトは、つまらなそうに
「なんだ、雛ちゃんの次は、宮世と何かあったのかと思った」
「無いよ、何も」
「とはいえ、雛ちゃんとは、実は?」
ハヤトが手をマイクにして、僕の前に出す
「だから、昨日も言ったけど、家が隣の、ただの幼なじみ」
「じゃあ、なんで1年に、あんなカワイイ幼なじみがいるって、隠してたんだよ」
「隠してないって」
「付き合ってるって、噂は、どこから出てきたんですかー」
「知らないよー」
僕は、教室から逃げ出しB棟に向かって歩いた
この時間は、このA棟より、特別教室などがあるB棟の方が生徒が少ない
あても無く歩いていると、
図書室から1人、宮世が、出て来るのが見えた
何故かコソコソと後をつける自分が怪しすぎる
宮世は、両手に何冊もの本を抱えている
手伝う?って声をかける?
いや、僕らは、そんな仲じゃない
そんなことを考えていると、
宮世の手元から、何かが落ちた
飴?を拾っている間に
僕は宮世を見失ってしまった
僕は走って探すが、宮世は見つからない
仕方がない。2-2まで行くか
教室の入口から見る限り
宮世はいない
急に、僕の背後から聞き覚えのある声
「何してるの?」
振り返ると、宮世
「えっと、あっ、飴を拾ったから」
飴を差し出すと
「あげる」
「えっ?」
宮世は、もう教室に入ってしまった
僕の手の中には、一粒のリンゴ味の飴があった

