撮影スタジオに着いたのは、昼を少し回った頃。
先ほどまでの屋外撮影の余韻がまだ身体に残っているのに、空調の効いた撮影スペースに足を踏み入れた途端、空気が変わる。白い壁、白い床、明るい照明。鼻の奥に残る潮の匂いも、瞼の裏に残る朝の眩しい光も、すうっと消えていく。
「こちらも午前中の撮影は無事に終わって、STEALのPRチームさんも短い休憩取られてます」
撮影スタジオでも、朝からコスメブランド『STEAL』とのタイアップ撮影が進んでいた。スタッフから午前中の女性モデルのシューティングは無事終わったと聞き、到着したばかりの私たちもホッと安堵のため息をつく。
午後からは、引き続き侑樹が男性モデルとしてユニセックスラインの服を纏い、STEALのメンズコスメを合わせる。私たちアパレルブランドDittoにとっても、あちらにとっても、初めてのコラボで失敗はできない。
「よし、午後もがんばろうっと」
私の担当はスケジュール管理とサポートだから、直接何かできるわけじゃないけれど、少しでもチームの役に立ちたい。私はバッグの中から、移動中に立ち寄ったコンビニで買った栄養ドリンクを取り出すと、迷うことなく一気に飲み干した。
その時、撮影スペースの入口の扉が開き、華やかな笑い声が聞こえてきた。
「さすがコスメブランドのPR! 美女軍団、圧強め」
「わぁ……本当ですね。あ、みなさん今日はウチの服着てくれてる」
先輩とそちらに目を向けると、STEALのスタッフが数人、中に入ってくるところだった。
頭のてっぺんからつま先まで、隙がない。トレンドを意識した髪型とメイク、流行を押さえたファッション。全員がDittoのアイテムをどこかに取り入れていて、誰もが「映える」ことを意識したコーディネート。
アパレルとはまた違う、彼女達の華やかなオーラに気圧されそうになりながらも──私はその中心にいる女性を見て「あっ」と小さな声を上げた。
先ほどまでの屋外撮影の余韻がまだ身体に残っているのに、空調の効いた撮影スペースに足を踏み入れた途端、空気が変わる。白い壁、白い床、明るい照明。鼻の奥に残る潮の匂いも、瞼の裏に残る朝の眩しい光も、すうっと消えていく。
「こちらも午前中の撮影は無事に終わって、STEALのPRチームさんも短い休憩取られてます」
撮影スタジオでも、朝からコスメブランド『STEAL』とのタイアップ撮影が進んでいた。スタッフから午前中の女性モデルのシューティングは無事終わったと聞き、到着したばかりの私たちもホッと安堵のため息をつく。
午後からは、引き続き侑樹が男性モデルとしてユニセックスラインの服を纏い、STEALのメンズコスメを合わせる。私たちアパレルブランドDittoにとっても、あちらにとっても、初めてのコラボで失敗はできない。
「よし、午後もがんばろうっと」
私の担当はスケジュール管理とサポートだから、直接何かできるわけじゃないけれど、少しでもチームの役に立ちたい。私はバッグの中から、移動中に立ち寄ったコンビニで買った栄養ドリンクを取り出すと、迷うことなく一気に飲み干した。
その時、撮影スペースの入口の扉が開き、華やかな笑い声が聞こえてきた。
「さすがコスメブランドのPR! 美女軍団、圧強め」
「わぁ……本当ですね。あ、みなさん今日はウチの服着てくれてる」
先輩とそちらに目を向けると、STEALのスタッフが数人、中に入ってくるところだった。
頭のてっぺんからつま先まで、隙がない。トレンドを意識した髪型とメイク、流行を押さえたファッション。全員がDittoのアイテムをどこかに取り入れていて、誰もが「映える」ことを意識したコーディネート。
アパレルとはまた違う、彼女達の華やかなオーラに気圧されそうになりながらも──私はその中心にいる女性を見て「あっ」と小さな声を上げた。

