あのとき助けたのって俺じゃないんだけど。

お母さんと行ったいつもの公園で、熱中症で倒れた男の子と再会した。
すごく綺麗な子だ。

男の子は小さな小さな声で「あさと」と呼んでくれた。
小さな声でも、はっきり聞こえた。
俺は嬉しくて、心の底から笑った。

お母さんに呼ばれた。
男の子に手を振って、お母さんのところへ走った。

「お母さん!」

「麻人、まーちゃんのお見舞いに行くよ」

「うん!まさと、大丈夫かなぁ」

「もうお熱は下がって元気みたいよ。明日からは学校に行けるって」

「やったー!」

俺は両手を上げた。
今日は嬉しいことがいっぱいあったなぁ。

あの男の子にもまた会えるかな?
うん、きっと会える気がする!