31.
「盗まれた物、無事に戻ってきて良かったね」
「本当に。えげつない量だったんだけど。よくまぁあんなに盗めたもんだな」
呆れもしていたが、面白いと笑っていた。
今まで悩まされていたものが解決したからか、青葦の表情は憑き物が落ちたかのように晴れやかだった。
「月岡、本当にありがとうな。月岡のおかげで犯人分かったわけだし、先生も真面目に聞いてくれるようになった」
「僕はそこまで⋯⋯。けど役に立てて良かった」
笑いかけると青葦も応えるように笑い返してくれた。
心が弾むぐらい嬉しくて、そして切ない。
「けどさ、先生に月岡の描いたやつ見せた時の反応ウケたんだけど。なんで絵? って」
「まあ⋯⋯そんな反応されるよね。今時スマホがあるのにわざわざ描くなんて」
「だけど、同時に褒めてたよな。とても丁寧に描かれているから誰を描いたのか分かったって」
青葦が声を弾ませて言う。
思い出すと嬉しいような褒められてむず痒くも感じて、照れ笑いをしていた。
「俺もそれは思った。前に俺が走っているのを描いてくれたじゃん? マジ写真かと思ったぐらい細かくて、走っているのが分かるぐらい躍動感があって。あれは思わず見るよなぁ。あと俺が寝ているやつも」
思い出すように天井に目を向けてはすげーと言う青葦の言った言葉に、我が耳を疑った。
「今、青葦君なんて言った?」
「え? どこのこと? 自分の走っている姿に惚れ惚れしていて、俺カッコイイってとこ?」
「さっきそんなこと言っていたっけ⋯⋯? いや、そうじゃなくて、青葦君が寝ているスケッチしていたこと! いつ?! どこで見たの!」
「おいおいそんな詰めんなってっ。⋯⋯いつって、犯人のスケッチをする時だよ。ページをパラパラした時に見えたんだよ」
ゆっくりと真正面に向き直る。
嘘。見せないようにしていたのに見えてしまったのか。
マズい。本人に見られてしまった。
「盗まれた物、無事に戻ってきて良かったね」
「本当に。えげつない量だったんだけど。よくまぁあんなに盗めたもんだな」
呆れもしていたが、面白いと笑っていた。
今まで悩まされていたものが解決したからか、青葦の表情は憑き物が落ちたかのように晴れやかだった。
「月岡、本当にありがとうな。月岡のおかげで犯人分かったわけだし、先生も真面目に聞いてくれるようになった」
「僕はそこまで⋯⋯。けど役に立てて良かった」
笑いかけると青葦も応えるように笑い返してくれた。
心が弾むぐらい嬉しくて、そして切ない。
「けどさ、先生に月岡の描いたやつ見せた時の反応ウケたんだけど。なんで絵? って」
「まあ⋯⋯そんな反応されるよね。今時スマホがあるのにわざわざ描くなんて」
「だけど、同時に褒めてたよな。とても丁寧に描かれているから誰を描いたのか分かったって」
青葦が声を弾ませて言う。
思い出すと嬉しいような褒められてむず痒くも感じて、照れ笑いをしていた。
「俺もそれは思った。前に俺が走っているのを描いてくれたじゃん? マジ写真かと思ったぐらい細かくて、走っているのが分かるぐらい躍動感があって。あれは思わず見るよなぁ。あと俺が寝ているやつも」
思い出すように天井に目を向けてはすげーと言う青葦の言った言葉に、我が耳を疑った。
「今、青葦君なんて言った?」
「え? どこのこと? 自分の走っている姿に惚れ惚れしていて、俺カッコイイってとこ?」
「さっきそんなこと言っていたっけ⋯⋯? いや、そうじゃなくて、青葦君が寝ているスケッチしていたこと! いつ?! どこで見たの!」
「おいおいそんな詰めんなってっ。⋯⋯いつって、犯人のスケッチをする時だよ。ページをパラパラした時に見えたんだよ」
ゆっくりと真正面に向き直る。
嘘。見せないようにしていたのに見えてしまったのか。
マズい。本人に見られてしまった。
