希-コイネガ-う思慕を描きとめる

18.
コンビニで買ってきたらしい袋からタマゴパン、とんかつパン、焼きそばパン、それから鮭のおにぎりと梅のおにぎり、それと2Lの紅茶を取り出し、早速おにぎり類を食べ始めていた。
いただきますもそこそこにガツガツと食べるその姿は、空腹に耐えに耐え、耐え抜いたご褒美にようやくありつけたという食べっぷりで、その姿に呆気に取られていた月岡だったが描きたい衝動に駆られた。

「なかなかに食べるんだね⋯⋯」
「ん? ああ、それ昼食第二弾だけどな」
「第二弾⋯⋯!? え、第一弾って⋯⋯」
「一時間目の時に食った」
「ああ⋯⋯」

そういえば食べていたということを思い出す。
もしかしたら、その満腹感も要因の一つで授業中に寝てしまうのではと思った。

「走るのってやっぱエネルギー使うんだね」
「頭を使うより使うかもな。この量もまぁまぁ足りないぐらいだけど」
「まだ食べるの!?」

その量だと月岡だったら、その内の二つを食べれば十分な量だった。
それなのにまだ足りないなんて。

「月岡はその量で足りんの?」
「うん、ちょうど良いよ。描くこともエネルギーを使うけど、そこまでじゃないし」
「そういや、今朝みたいによくスケッチしてんの? やっぱ好きだから?」
「う、うん、まぁ、そうだね⋯⋯」

授業中、主に青葦の寝顔をスケッチしているとは言えない。

「そ、そういえば、青葦君っていつも友達と食べてない? その友達はどうしたの?」
「ああ、あいつ、次の授業の宿題が終わってないって言って、さっきの授業中に早弁して、今必死になってやっている最中。ま、俺もやってないけど」
「え、それってマズくない? 青葦君、寝ているのよく見かけるし余計に成績下がらない?」
「んー⋯⋯さすがにヤバいんだよな⋯⋯けどさ、全然分かんねーんだわ。それこそ寝るわ」

一応危機感を覚えているようだ。しかし、分からないから逃避している。