夏休みが始まって、数日が過ぎた。
やることが全くないわけじゃないのに、時間だけがやけに余る。気づけば、一日がやたらと長く感じるようになっていた。
ここ最近、スマホを手に取る回数が圧倒的に増えた。しかも開くのは、決まっていつも同じ画面。
スマホに表示された、ハムスターのアイコンを意味もなくタップする。
新着はない。分かっているのに、何度も更新してしまう。部活で忙しいのも知ってるし、返信が遅いのもいつものことだ。それでも、つい見てしまう。
——会いたい。
少し前なら、こんなことは絶対に考えなかった。一人の時間は嫌いじゃなかったし、むしろ楽だったはずなのに。
湊と話しているときは楽しい。湊のどうでもいい話も、意味のない会話も、全部が妙に心地いい。
なのに、そのあと決まって苦しくなる。胸の奥が、じわっと重くなって、もどかしい感覚。
画面に映る名前を、指でなぞる。メッセージを送る理由なんて、いくらでも作れるのに。結局、何も送れないまま、スマホを伏せた。
そのとき。短く、通知音が鳴った。
反射みたいにスマホを手に取ると、そのままの勢いでトーク画面を開いてしまった。
表示された名前を見た瞬間、心臓が強く跳ねた。『白羽 湊』の文字。ほとんど間を置かずに既読をつけてしまった。
『先輩。明日も部活なんですけど、よかったら遊びに来ませんか?』
……誘われてる。
それだけのことなのに胸の奥がじんわりと熱くなる。さっきまでの重たい感じが一気に軽くなって、気づけば口元がわずかに緩んでいた。
『行く』
送信ボタンを押してから、少しだけ画面を見つめる。
『やったー!楽しみにしてますね』
思わず、頬がゆるむのを自覚し、慌てて口元に手を当てる。けど、たぶん止まっていない。
やることが全くないわけじゃないのに、時間だけがやけに余る。気づけば、一日がやたらと長く感じるようになっていた。
ここ最近、スマホを手に取る回数が圧倒的に増えた。しかも開くのは、決まっていつも同じ画面。
スマホに表示された、ハムスターのアイコンを意味もなくタップする。
新着はない。分かっているのに、何度も更新してしまう。部活で忙しいのも知ってるし、返信が遅いのもいつものことだ。それでも、つい見てしまう。
——会いたい。
少し前なら、こんなことは絶対に考えなかった。一人の時間は嫌いじゃなかったし、むしろ楽だったはずなのに。
湊と話しているときは楽しい。湊のどうでもいい話も、意味のない会話も、全部が妙に心地いい。
なのに、そのあと決まって苦しくなる。胸の奥が、じわっと重くなって、もどかしい感覚。
画面に映る名前を、指でなぞる。メッセージを送る理由なんて、いくらでも作れるのに。結局、何も送れないまま、スマホを伏せた。
そのとき。短く、通知音が鳴った。
反射みたいにスマホを手に取ると、そのままの勢いでトーク画面を開いてしまった。
表示された名前を見た瞬間、心臓が強く跳ねた。『白羽 湊』の文字。ほとんど間を置かずに既読をつけてしまった。
『先輩。明日も部活なんですけど、よかったら遊びに来ませんか?』
……誘われてる。
それだけのことなのに胸の奥がじんわりと熱くなる。さっきまでの重たい感じが一気に軽くなって、気づけば口元がわずかに緩んでいた。
『行く』
送信ボタンを押してから、少しだけ画面を見つめる。
『やったー!楽しみにしてますね』
思わず、頬がゆるむのを自覚し、慌てて口元に手を当てる。けど、たぶん止まっていない。
