僕と生徒会長の好きって書けない交換日記


教室に戻ると、
「くらい、くらい」
と呼ばれた。
僕は、根暗だから、クラスの数名から、"くらい"と、あだ名で呼ばれている。
「な、なに?」
窓際、一番後ろの席で、机に足を上げて座っている伊達君の側までいく
「くらいが言ったの?花壇壊せって。お前、緑化委員だろ?」
「あっ僕は、そんなこと。むしろ無くなると困るし」
「こっちは駐輪場が広くなって嬉しいから、お前が壊せって言ったなら、礼を言ってやろうと思ったのに。なぁ」
と伊達君は周りにいる、2人に同意を求める。
「だっ、だけどあそこには、20年以上生きてる南天の木があって、その南天の木で季節を感じたり出来るし。あっあと、絵も、絵も描きたくなる景色だし。」
僕は早口で話ながら無意識に伊達君に近づいていた。
「キモいよ、近い」
「あっ、ごめん」
と言いながら後ずさりをする。
「だったらさ、会長に直談判してこいよ」
「えっ?」
「新しい会長、性格悪いらしいから、玉砕されてこいよ」
「だけど、」
「今日中なっ!明日、朝イチで、どうなったか聞くから、絶対行ってこいよ」
「わ、わかったよ」
僕はそう答えて席に戻った。
僕はイジメられているわけじゃない。
"くらい"とあだ名で呼ばれて、変な事を強要されて、たまに足をかけられるだけ、それだけ。
これを嫌だなんて、そんな贅沢を言ったら、本当のイジメが始まりそうで怖かった。
今日の放課後、新会長に会いに行くしかない。