《被害者って…本当に太郎君のこと好きな子は、傷付くよ。だって、太郎君はやっぱりスゴイから。太郎君を見かけると元気が出るし、太郎君と目が合うと嬉しいし、太郎君と話せたら、1日幸せなんだよ。
太郎君は、みんなの特別なんだから》
《特別なんだから、我慢しないといけない?
俺は別に、大勢の特別になりたいと思わない。
たった1人でいい。
あ〜ここではこの話はやめよう。》
《ごめん、ただ、太郎君は僕とは違って、みんなを幸せに出来る人だって言いたかったんだ。
あっ、今日は石川先輩に声をかけてもらったよ。太郎君の好きな物を聞かれた。柴子、本、ゲームくらいだよね?他にあった?》
《あとはチョコかな。
石川、怪しいな。ファンクラブの仕切りが石川って言われても不思議じゃないだろ?
石川には気をつけような。
期末テスト、分からないことあったら、教えるから。ここに書いていいからな》
《ありがとう。でもなんとか自分でやってみるよ。
チョコ。そう言えば、お昼ご飯、おにぎりとチョコ食べてたね。変な組み合わせって思ったんだよ笑
石川先輩…ファンクラブ創業者…あり得そうだけど、まさかそこまで。
あっ太郎君スポーツはなんでも得意なの?期末が終われば球技大会でしょ》
《しずみの、サンドイッチと肉じゃが弁当に言われたくないよ〜
スポーツ?別に得意でも下手でもないかな。しずみは、…下手そうだな》
《あの日はたまたま、お母さんのお弁当へのテンション?が変だったのかな?
スポーツは下手だよ。どうせ。
も〜球技大会無くして》
《はい、無くします。って訳にはいかないよ笑
しずみのお母さん、テンション変な時多めだよな。
おにぎりと焼きうどん弁当の時もあっただろ。
球技大会、クラス対抗を止めようって案は、何度も出ているらしい。クラスが仲良くなるどころか、悪くなるって相談が去年もあったって。》
《そうそう、絶対ウチのクラスは僕が足を引っ張るから、空気悪くなる、あ〜助けて〜
あと、お母さんのお弁当はテンション変な時は多めだけど、美味しいから良しとしてるよ》
《唐揚げに、蜂蜜をかけてたのは驚いたけど、美味しかったもんな。
今思うと、しずみのお母さんは、変な時、多めじゃなくて、テンション変が通常だな。だけどうまい弁当を作る人っていうのが正解かな》
毎朝、将棋部の部室に寄って、交換日記を取ってから教室に行く。その日中に、返事を書いて将棋部によって、ロッカーに交換日記を入れて帰る。そんな毎日が続いた。
交換日記以外の日常は、特に代わり映えもなく過ぎていた。
「くらいと一緒のチームなんて絶対負けるじゃん。」
「仕方ないよ、全員参加で、くらいはバスケしか出来ないんだから」
「バスケも出来ないだろ。なっ、くらい、聞こえてるんだろ」
「あっうん。でも、バレーボールも野球もしたことなくて、バスケは体育で」
「体育をしたことあるに入れるな」
「あ〜、もう絶対!邪魔だけはするなよ!」
球技大会、体育館でストレッチをしながら、伊達君達、数名から念を押された。
邪魔なんてしない、
僕だってクラスの勝利を願っている。
ボールは僕には回ってこない、
もとから4対5の戦いだ。
各クラスの声援が体育館に響く。
試合の邪魔にならないように、僕はボールとは逆に動く。
体育館の出入り口全てが、換気の為、開けられている。
外にはサザンカが綺麗な赤色の花を咲かせていた。
風が強く吹いた。
サザンカの花びらが舞いながら体育館に入ってきた。
僕はつい、コート内の花びらを追った。
せっかく綺麗なのに、踏まれたら可哀想だと思って。
ボールを追って走ってきた伊達君とぶつかってしまった。
僕は床に倒れ、伊達君が上から覆い被さってきた。
「邪魔するなって言っただろ!」
伊達君は立ち上がりながら怒鳴った。
「ごめ…」
体が痛すぎて、声が上手く出ない。
「早く起きろよ、コートの中だと邪魔だって」
「ごめ…ん」
僕は手首に力を入れるが、上半身を上手く持ち上げられない。
伊達君が僕の腕を掴んで無理やり引っ張る
「触らないで!」
太郎君が、そう叫び、僕に駆け寄った瞬間、ふわっと体が浮いた。
太郎君は、耳元で
「助けに来たよ」
と言った。
「「キャー都野先輩」」「「カッコいい」」
女子生徒の悲鳴に似た歓声が、体育館中に響く。
「俺が保健室連れて行くから、好きなだけ、試合続けて」
太郎君がコート内の生徒に伝え歩き出す。
僕は、今、お姫様抱っこをされている。
照れくさくて目を閉じた。
保健室までの道のり。何人もの生徒の声が耳に入る。かっこよすぎるとか、羨ましいとか、
何あれ?とか、姫川先輩なら絵になるのに、とか。
姫川先輩?たしか太郎君と同じ生徒会の綺麗な人。
僕は、太郎君に体を預けながら、恥ずかしくて、ずっと目を閉じていた。
「はい、到着」
保健室のベットに降ろされる。
「ごめん、ありがと。」
「見学に出来なかったの?」
「うん、文化祭の時みたいに、逃げたくないと思って」
「逃げる?」
「文化祭でクラスに馴染めなかったのは、自分にも原因があると思って。伊達君は口は悪いし、足とか手とかすぐ出るタイプだけど、言ってることはそこまで間違ってなくて」
「助けはいらない?」
「そういう事じゃ無くて、太郎君も頑張ってるから僕も頑張ろうって」
空気が重い。どうしよう…
その時、校内放送が流れる
「生徒会長の都野さん、生徒会長の都野さん。至急、生徒会会議室までお越しください。繰り返しお伝えします。生徒会長の都野さん、至急、生徒会会議室までお越しください」
「ごめん、呼ばれてるから」
そう言って太郎君は保健室を出ていった。
太郎君は、みんなの特別なんだから》
《特別なんだから、我慢しないといけない?
俺は別に、大勢の特別になりたいと思わない。
たった1人でいい。
あ〜ここではこの話はやめよう。》
《ごめん、ただ、太郎君は僕とは違って、みんなを幸せに出来る人だって言いたかったんだ。
あっ、今日は石川先輩に声をかけてもらったよ。太郎君の好きな物を聞かれた。柴子、本、ゲームくらいだよね?他にあった?》
《あとはチョコかな。
石川、怪しいな。ファンクラブの仕切りが石川って言われても不思議じゃないだろ?
石川には気をつけような。
期末テスト、分からないことあったら、教えるから。ここに書いていいからな》
《ありがとう。でもなんとか自分でやってみるよ。
チョコ。そう言えば、お昼ご飯、おにぎりとチョコ食べてたね。変な組み合わせって思ったんだよ笑
石川先輩…ファンクラブ創業者…あり得そうだけど、まさかそこまで。
あっ太郎君スポーツはなんでも得意なの?期末が終われば球技大会でしょ》
《しずみの、サンドイッチと肉じゃが弁当に言われたくないよ〜
スポーツ?別に得意でも下手でもないかな。しずみは、…下手そうだな》
《あの日はたまたま、お母さんのお弁当へのテンション?が変だったのかな?
スポーツは下手だよ。どうせ。
も〜球技大会無くして》
《はい、無くします。って訳にはいかないよ笑
しずみのお母さん、テンション変な時多めだよな。
おにぎりと焼きうどん弁当の時もあっただろ。
球技大会、クラス対抗を止めようって案は、何度も出ているらしい。クラスが仲良くなるどころか、悪くなるって相談が去年もあったって。》
《そうそう、絶対ウチのクラスは僕が足を引っ張るから、空気悪くなる、あ〜助けて〜
あと、お母さんのお弁当はテンション変な時は多めだけど、美味しいから良しとしてるよ》
《唐揚げに、蜂蜜をかけてたのは驚いたけど、美味しかったもんな。
今思うと、しずみのお母さんは、変な時、多めじゃなくて、テンション変が通常だな。だけどうまい弁当を作る人っていうのが正解かな》
毎朝、将棋部の部室に寄って、交換日記を取ってから教室に行く。その日中に、返事を書いて将棋部によって、ロッカーに交換日記を入れて帰る。そんな毎日が続いた。
交換日記以外の日常は、特に代わり映えもなく過ぎていた。
「くらいと一緒のチームなんて絶対負けるじゃん。」
「仕方ないよ、全員参加で、くらいはバスケしか出来ないんだから」
「バスケも出来ないだろ。なっ、くらい、聞こえてるんだろ」
「あっうん。でも、バレーボールも野球もしたことなくて、バスケは体育で」
「体育をしたことあるに入れるな」
「あ〜、もう絶対!邪魔だけはするなよ!」
球技大会、体育館でストレッチをしながら、伊達君達、数名から念を押された。
邪魔なんてしない、
僕だってクラスの勝利を願っている。
ボールは僕には回ってこない、
もとから4対5の戦いだ。
各クラスの声援が体育館に響く。
試合の邪魔にならないように、僕はボールとは逆に動く。
体育館の出入り口全てが、換気の為、開けられている。
外にはサザンカが綺麗な赤色の花を咲かせていた。
風が強く吹いた。
サザンカの花びらが舞いながら体育館に入ってきた。
僕はつい、コート内の花びらを追った。
せっかく綺麗なのに、踏まれたら可哀想だと思って。
ボールを追って走ってきた伊達君とぶつかってしまった。
僕は床に倒れ、伊達君が上から覆い被さってきた。
「邪魔するなって言っただろ!」
伊達君は立ち上がりながら怒鳴った。
「ごめ…」
体が痛すぎて、声が上手く出ない。
「早く起きろよ、コートの中だと邪魔だって」
「ごめ…ん」
僕は手首に力を入れるが、上半身を上手く持ち上げられない。
伊達君が僕の腕を掴んで無理やり引っ張る
「触らないで!」
太郎君が、そう叫び、僕に駆け寄った瞬間、ふわっと体が浮いた。
太郎君は、耳元で
「助けに来たよ」
と言った。
「「キャー都野先輩」」「「カッコいい」」
女子生徒の悲鳴に似た歓声が、体育館中に響く。
「俺が保健室連れて行くから、好きなだけ、試合続けて」
太郎君がコート内の生徒に伝え歩き出す。
僕は、今、お姫様抱っこをされている。
照れくさくて目を閉じた。
保健室までの道のり。何人もの生徒の声が耳に入る。かっこよすぎるとか、羨ましいとか、
何あれ?とか、姫川先輩なら絵になるのに、とか。
姫川先輩?たしか太郎君と同じ生徒会の綺麗な人。
僕は、太郎君に体を預けながら、恥ずかしくて、ずっと目を閉じていた。
「はい、到着」
保健室のベットに降ろされる。
「ごめん、ありがと。」
「見学に出来なかったの?」
「うん、文化祭の時みたいに、逃げたくないと思って」
「逃げる?」
「文化祭でクラスに馴染めなかったのは、自分にも原因があると思って。伊達君は口は悪いし、足とか手とかすぐ出るタイプだけど、言ってることはそこまで間違ってなくて」
「助けはいらない?」
「そういう事じゃ無くて、太郎君も頑張ってるから僕も頑張ろうって」
空気が重い。どうしよう…
その時、校内放送が流れる
「生徒会長の都野さん、生徒会長の都野さん。至急、生徒会会議室までお越しください。繰り返しお伝えします。生徒会長の都野さん、至急、生徒会会議室までお越しください」
「ごめん、呼ばれてるから」
そう言って太郎君は保健室を出ていった。
